2022年6月16日、ついに完全終了へ。Internet Explorer(IE)が終了するとどうなるの?何が変わるの?

IEが終了するってどういうこと?


Internet Explorer(以下IE)とは、Microsoft(マイクロソフト)社が開発・提供しているWebブラウザ(インターネットのホームページを閲覧するためのソフトウェア)です。
Windows OSのパソコンには標準装備されています。

このIEが、2022年6月16日(日本時間)をもって、Microsoft社よりInternet Explorerのサポートが終了となることが告知されています。
サービス終了とはつまり、マイクロソフト社からのサポートが打ち切られるということです。サポートが打ち切られると、セキュリティ面等に問題が見つかってもマイクロソフト社によるプログラムの修正がされなくなり、大事なデータや情報が盗まれたり、壊れたり、ウイルスなどの攻撃を受ける危険性が高まります。
そのためサポート終了に伴い、別のブラウザへの移行などの対応が必要になります。
 

なぜ終了してしまうの?

IE終了の背景には、Webブラウザとしてのシェア率の低下が一因として挙げられます。

インターネットの黎明期〜普及率の上昇期には最も使用されたWebブラウザと言え、当時のシェア率は9割以上がIEになるまで拡大しました。しかし現在では、日本でのシェア率は1桁となっており、世界においてはほとんど使用されていないブラウザとなっています。
その理由としてセキュリティの脆弱性や、W3C(World Wide Web Consortium)というブラウザ技術の標準化に準拠していなかったことなど、他のブラウザとの足並みが揃わず利用者が減少していった、ということが言えます。

なお、同社が提供するIEの後継ブラウザとなるMicrosoft Edgeは、W3C標準規格に準拠したものとなっています。
 

IEが終了すると何が起こるの?使い続けることはできる?

サポートが終了しても、リダイレクト先のMicrosoft EdgeというブラウザにてIEを使用することは可能になっています。
しかし前述したように、IE終了に伴いサポートが終了したブラウザの使用を続けていると様々なリスクが伴います。
 

セキュリティがさらに脆弱になる


サポート期間が終わると、マイクロソフト社によりブラウザの脆弱性などの問題を修正するアップデートが行われなくなり、危険なウイルス等のサイバー攻撃などを受けるリスクの回避が難しくなります。
よって、サイバー攻撃の被害にあるリスクの高さを考えると、サポート終了後もIEを使い続けるというのは危険性が高いと言えます。
 

非対応のサイトが増え、スムーズな閲覧が困難になる


サポート終了に伴い、IEで閲覧できなくなるサイトは多々あります。TwitterやYoutubeなどもIEでは開けなくなり、スムーズに閲覧できず不便を感じることが多くなりそうです。
また、現在は閲覧できているサイトでも、サービス終了に向けて非対応になっていくサイトは増えていくと思われます。
 

ブラウザがより重くなる

IEは開発が終了し最新の技術への対応ができていないため、現時点でも処理速度が他のブラウザに対して劣っているという面があります。
サポート終了後はさらに技術的に現行のブラウザとは開きが出て、使いづらくなることが想定されます。
 

終了までに何を準備しておくべき?

他のブラウザの使用に慣れておく

既にマイクロソフト社は、IEからMicrosoft Edgeへの移行を促しています。
移行先のブラウザはMicrosoft Edgeに限らずなんでも構いませんが、IE以外のブラウザを使用したことがないという場合であれば、現在日本で主要なブラウザと言えるChrome、Edge、FireFox等の使用に早くから切り替え、慣れておくということが必要です。
 

IEを使用していたシステム等を他のブラウザに切り替える

IEのみで動作するシステムなどの利用があるのであれば、サポート終了前に切り替えるよう準備を進めておきましょう。
セキュリティの面で考えるのであれば、現時点からサポート終了を待たずに切り替えておくのがおすすめです。